外壁ドローン調査の期間|依頼から報告書まで遅れる工程と確認表

公開: |更新: |運営: ubusuna works

この記事の結論

外壁ドローン調査は、撮影だけなら短時間でも、依頼から12条点検の報告書受領までを一律に何日とは決められません。個別の飛行許可・承認が必要なら、国土交通省は飛行開始予定日の10開庁日前までの申請と、3〜4週間程度の余裕を案内しています。ここに現地確認、天候待ち、補完打診、画像解析、報告書作成の日数を足して逆算します。

誰向けか: 12条点検の報告期限に間に合うよう、外壁ドローン調査を発注したいビル・マンションの所有者と管理者

  1. 個別の飛行許可・承認が必要か、必要なら申請はどの段階か
  2. 雨・強風・壁面温度の条件を満たせない場合の予備日があるか
  3. 補完打診、画像解析、12条点検用の報告書作成まで見積もりに含むか

外壁ドローン調査は、現地で機体を飛ばす時間だけを見れば効率的です。しかし、問い合わせから12条点検に使える報告書を受け取るまでは、飛行手続、現地確認、天候待ち、画像解析、補完打診が加わります。

特に個別の飛行許可・承認が必要な場合、国土交通省は申請書類を飛行開始予定日の10開庁日前までに提出し、不備や追加確認を考えて3〜4週間程度の余裕を持つよう案内しています。「ドローンならすぐ終わる」という説明だけで発注日を決めず、工程ごとの完了予定日を確認してください。

結論:撮影日ではなく報告書の納品日から逆算する

確認する日付は、次の6つです。

工程発注前に確認する日付・状態
建物資料の確認図面、仕上げ材、補修歴、前回報告書を渡せる日
事前調査現地で壁面、周辺障害物、離隔距離、日照を確認する日
飛行手続個別申請の要否。必要なら提出日、補正状況、許可・承認書の発行見込み
撮影本番日と、雨・強風・壁面条件が合わない場合の予備日
判定・補完熱画像の解析日と、判定しにくい部分を打診で補う日
納品・提出12条点検用の調査結果を受け取る日と、特定行政庁へ提出する日

所有者・管理者に報告期限があるのに、見積書が「撮影完了」までしか示していない場合は注意が必要です。定期報告に使える成果物の納品日を契約前に確認します。

飛行許可・承認が必要なら、少なくとも10開庁日前が申請期限

国土交通省は、無人航空機の飛行許可・承認申請を原則としてDIPS2.0で受け付けています。審査には時間がかかるため、申請書類は飛行開始予定日の少なくとも10開庁日前までに提出し、補正の可能性を考えて3〜4週間程度の余裕を持つよう案内しています。

ここでいう「10開庁日前」は、依頼者が問い合わせる期限でも、許可が必ず10開庁日で出るという保証でもありません。業者が建物と飛行方法を確認し、申請書類を整えて提出するまでの時間は別に必要です。

外壁調査で確認しやすい特定飛行は、次のようなものです。

  • 人口集中地区(DID)の上空
  • 人または物件から30m未満となる飛行
  • 目視外飛行
  • 夜間飛行
  • 空港等の周辺、緊急用務空域、地表または水面から150m以上の空域

一定の機体認証、操縦者技能証明、立入管理措置などにより個別申請が不要になる飛行もあります。そのため「年間包括許可があるか」だけで判断せず、今回の建物・飛行経路・飛行方法で何の手続が必要かを聞きます。

また、航空法上の許可・承認とは別に、敷地所有者・管理者との調整、道路使用・占用、条例や小型無人機等飛行禁止法などの確認が必要になることがあります。国土交通省も、希望地域で飛行できるかを確認し、管理者等への必要な手続を済ませるよう案内しています。

許可・承認のほかに「飛行計画の通報」がある

DIPS2.0では許可・承認申請だけでなく、飛行計画の通報も扱います。国土交通省は、無人航空機を飛行させる際、関係する他の飛行計画や飛行禁止空域を確認し、あらかじめ日時・経路・高度などを通報するよう案内しています。

依頼者が申請画面を操作する必要は通常ありません。ただし、見積もりでは次を区別すると進捗が分かります。

  • 飛行許可・承認:必要な飛行を行うための審査
  • 飛行計画の通報:実際に飛ばす日時・経路などの事前通報
  • 現地の管理者等との調整:航空法とは別に必要となる手続

「許可取得済み」という一言だけでは、本番日を確定できる状態か分かりません。

現地作業が短くても、事前調査と画像解析は省けない

国土交通省の「定期報告制度における赤外線調査(無人航空機による赤外線調査を含む)による外壁調査ガイドライン」は、事前に予備調査と現地調査を行うことを原則としています。

事前調査では、仕上げ材、補修歴、撮影角度、離隔距離、軒裏・出隅・入隅、周囲の障害物、電波環境などを確認します。現地を見ないまま「何平方メートルだから何日」と決めると、撮影できない面や打診が必要な部分が後から判明します。

撮影後も、熱画像と可視画像を整理し、浮きと判断した箇所を図面上に示し、適用条件や打診との併用結果をまとめる作業があります。12条点検に使う場合は、単なる空撮写真の納品では足りません。

雨、風、日射、壁面温度で撮影日は動く

赤外線調査は、浮きのある部分と健全部の表面温度差を利用します。雨天や強風だけでなく、壁面の日射、気温、乾燥状態、撮影角度によっても判定条件が変わります。

ガイドラインは、適用条件を満たさない部分や検出が難しい部位について、測定条件の変更や打診での調査を求めています。そこで見積もり時に次を決めます。

  1. 本番日を変更する判断基準
  2. 予備日を何日置くか
  3. 再訪問の費用を誰が負担するか
  4. ドローンで判定できない面を何で補うか
  5. 補完打診が増えた場合の追加費用と納期

足場を使う調査は設置・解体に日数がかかりますが、ドローン調査より撮影日の天候条件を固定しやすい場合があります。どちらが早いかは、建物の条件と報告期限を置いて比較します。

見積もりは「期間」と「成果物」を同じ表で比べる

複数社へ同じ条件を伝え、次の項目を並べてください。

比較項目確認する内容
適用判断対象仕上げ、撮影できない面、打診へ切り替える範囲
飛行手続個別申請の要否、申請主体、現在の進捗、現地調整
日程事前調査、本番、予備日、解析、報告書納品の各予定日
調査体制特定建築物調査員等、赤外線調査実施者、ドローン安全管理者の役割
補完調査打診・ロープ・高所作業車等の方法と追加条件
納品物可視画像、熱画像、結果図、適用条件チェック、打診併用結果、飛行計画書
提出支援特定行政庁への提出資料作成・提出代行を含むか

業者サイトに「最短○日」とあっても、その日数が撮影までか、報告書納品までか、個別申請が必要な現場にも当てはまるかで意味が変わります。自分の建物での工程表をもらって比較してください。

問い合わせ時に渡すと見積もりが早い資料

  • 建物名、所在地、用途、階数、竣工年
  • 外壁の立面図と仕上表
  • 過去の外壁調査報告書、補修履歴
  • 12条点検の報告期限と提出先
  • 隣地、道路、鉄道、電線、樹木など周囲の状況
  • 屋上や敷地への立入り可能日時
  • 管理組合、テナント、近隣への周知が必要な期間

資料がそろっていなくても相談はできます。ただし、未確認の項目が多いほど、見積もりと日程は暫定になりやすくなります。

依頼前の質問文

次のように伝えると、撮影時間だけではなく全工程を比較できます。

建築基準法12条の定期報告に使う外壁調査を検討しています。今回の建物で個別の飛行許可・承認が必要か、現地確認、本番と予備日、補完打診、画像解析、報告書納品までの予定日を教えてください。報告書に含む資料と、特定行政庁への提出支援の範囲も見積書へ分けてください。

調査方法の基準は12条点検の外壁調査をドローンで行うときの国土交通省基準、費用の比べ方はドローン赤外線調査と打診調査の費用比較で確認できます。建物に必要な点検が分からない場合は点検義務チェック、対応会社を探す場合は点検ビトの無料相談をご利用ください。

公式情報

※ 2026年10月8日に上記公式情報を確認しました。個別の飛行計画や定期報告への適用は、飛行させる事業者と所管行政庁へ確認してください。


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